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Album

 2004
奄美諸島への旅(7〜8月)

・名瀬市にて
・請島にて
・与路島にて
・加計呂麻島にて
・国直にて
・再び名瀬市にて
・旅を終えて

奄美諸島への旅(2004年7〜8月)

請島にて(2)


■クンマ浜

 7月29日(木)、朝は桟橋でうたた寝して、宿に戻ってから再びうたた寝。昼食後には歩いて20分ほどの「クンマ浜」と呼ばれるビーチに行く。真っ白な砂浜が広がるめちゃめちゃに綺麗な海岸である。目の前には加計呂麻島があり、一見すると内海のように見えるのだが、湾の外は流れが速い外洋だ。こういう場所だからこその美しさなのだろう。昨年完成したばかりのシャワー室とトイレが真新しいのだが、この場所にいるのは私だけ。真夏のトップシーズンだというのに、他の誰もいない。なんと言う贅沢な場所なんだろう。晴天なのだが、日陰で風があると涼しくて過ごしやすい。気持ちいい。こんなところでぼーっとしていると、のどかな時間が過ぎていく。


信じられないほど美しい海

目の前には加計呂麻島がひろがる

■ウミガメの歓迎

 夕方にまた桟橋に出かけたら、島の人が海を指差して私を手招きする。その指の先には大きなウミガメが2匹。桟橋の私たちから、わずか数メートルの距離である。私はウミガメを見ること自体初めてだが、島の人もこんなに間近で見るのは初めてらしい。そのくらい珍しいとのことなのだが、たまたま旅してきた私が、こんな偶然に出会うというのはラッキー。ウミガメが私を歓迎してくれたとしか考えられない(ウソ)。


ときどき水面から顔を出して「ぷはっ」と深呼吸

■過疎の島

 ウミガメを発見した桟橋で、この3月に島に赴任してきた学校の先生と話をした。やっとこの島に慣れてきたとの事だった。徳之島出身の彼が言うには、この請島は鹿児島県の中でも最も「へき地手当」の等級が高い島らしい。私からすると、徳之島だって・・・まだ徳之島には行ったことはないが、・・・相当の離島だと思うんだけど、彼にとって請島はそれを遥かに上回るへき地らしいのだ。そして、私がこの島に観光で来たと言ったら「えっ、観光で来たんですか? 親戚がこの島に居るんじゃなくて?」と驚かれてしまった。それくらい、訪れる人が少ない島なのである。実際、観光資源があるわけではない。私には静かな環境ときれいな山、海があれば十分だが、それだけではもの足りないという人も多いだろう。この島の産業は、畜産(牛・豚)などがあるものの、住民の多くは年金暮らしの高齢者とのことである。小学校・中学校の生徒は、わずかに12人。生徒よりも教職員のほうが多いくらいである。

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